2025/05/09

Taiwan Today

外交

インド太平洋地域の「フォルモサクラブ」がWHOなどへの台湾の参与支持、外交部が謝意

2022/05/11
インド太平洋地域の各国国会議員によるプラットフォーム「フォルモサクラブ」が年次総会をオンラインで開催し、WHOなどへの台湾の参与を支持。外交部が感謝した。写真は共同宣言を読み上げるツバルのナタノ首相。(外交部)
インド太平洋地域の各国国会議員によるプラットフォーム「フォルモサクラブ(Formosa Club in the Indo-Pacific Region)」が10日、「ポストコロナ時代のインド太平洋地域における医療衛生分野での連携:挑戦と展望」と題して、オンライン形式で初の年次総会を開催した。席上、ツバルのカウセア・ナタノ(Kausea Natano)首相は全会員を代表して共同宣言を読み上げ、台湾は世界の公衆衛生体系にとって欠くことの出来ない重要なパートナーだと世界に向けて訴えると共に、世界保健機関(WHO)が台湾が関連の会議、メカニズム、活動への参与を求めていることを直視するよう働きかけていくことを呼びかけた。
 
中華民国外交部(日本の外務省に相当)の呉釗燮部長(外務大臣)はビデオメッセージの中で、「フォルモサクラブ」はインド太平洋地域において自由・民主・人権の理念の価値を守る同盟だと強調、メンバーは経験を共有することで現在の様々な課題に共同で対応していると評価した。呉外交部長は、台湾は国際社会において信頼に足る協力パートナーであり、これからも「新南向政策」と「グローバル協力訓練枠組み(GCTF)」の下、発展の経験を分かち合っていくと述べた。「新南向政策」とは、台湾が東南アジア、南アジア、ニュージーランド、オーストラリアと幅広い分野で関係強化を目指す政策。呉外交部長は、「フォルモサクラブ」のメンバーがWHOをはじめとする国際組織への台湾の加入を支持していることに心からの謝意を表した。
 
今回の年次総会には台湾の最高学術研究機関・中央研究院の院士(フェロー)でもある陳建仁前副総統が招かれ、基調講演を行った。また、マーシャル諸島のキャステン・ネムラ(Casten N. Nemra)外務・貿易大臣、日本の超党派議員連盟・日華議員懇談会の古屋圭司会長もゲストとしてスピーチした。オーストラリアの国会議員であるKevin Andrews氏、インドの国会議員のShri Sujeet Kumar氏、インドネシア国民協議会(国会)の議員連盟「台湾連線」(台湾コーカス)の共同代表、Dave A. F. Laksono氏、ニュージーランドの国会議員であるSimon O'Connor氏、タイ国会公衆衛生委員会のEkkapob Pianpisesスポークスマン、ツバルのAmpelosa Tehulu衛生大臣代理、パラオのSabino Anastacio下院議長らメンバーはそれぞれの感染症対策、ならびに医療衛生分野で台湾と連携して成功したケースを共有した。
 
インド太平洋地域の「フォルモサクラブ」は昨年5月に結成。17カ国の国会議員250名が参加した。今年も理念の近い国々の国会議員を引き続き勧誘した結果、現在のメンバーは272名に増えている。ポストコロナ時代の到来に向き合い、インド太平洋地域の各国国会議員たちは「フォルモサクラブ」をプラットフォームにして交流、医療衛生、気候変動、食料安全保障など従来と異なる安全保障の課題に共同で取り組んでいるほか、台湾に対する揺るがぬ支持を表明している。
 
 

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